【名古屋の夏、家を考える③】夏休みの1日で、家が決まる
7月26日。梅雨明けから1週間、名古屋も本格的な猛暑シーズンに入りました。そして、新婚のご夫婦にとって、いよいよ「動き出しの月」が目前です。前々回の第1話では「命を守る家」の話を、前回の第2話では「電気代と補助金」の話をお届けしました。シリーズ「名古屋の夏、家を考える」の最終回となる今回は、「行動の話」です。夏休みの1日を使って、これからの家づくりを一気に前進させるための、実践的な3ステップをご紹介いたします。
7月末は「タイムライン上のスタートライン」
まず、これから数か月の「時計」を確認します。新婚のご夫婦にとって重要な日付は、大きく3つあります。
| 時期 | イベント | 出典・根拠 |
|---|---|---|
| 令和8年8月頃 | 名古屋市「結婚新生活支援事業」オンライン申請受付開始(最大60万円) | 名古屋市公式(令和8年4月1日更新) |
| 令和8年8月17日 | みらいエコ住宅2026事業のZEH水準住宅(注文)予約期限 | 国土交通省報道発表(令和8年3月30日) |
| 令和8年12月31日 | みらいエコ住宅2026事業の交付申請受付期限(※予算上限到達で早期終了あり) | 同上 |
(出典:名古屋市「名古屋市結婚新生活支援事業」、国土交通省「住宅省エネ2026キャンペーンの交付申請受付」)
つまり、8月頭から動き出す準備を今週末のうちに整えておくことが、名古屋市の60万円補助金と、国の75万円補助金(若者夫婦世帯・長期優良住宅の場合)の両方を確実に受け取るための鍵となります。夏休み・お盆休みは、多くの工務店・ハウスメーカーが特別相談会を実施する期間でもあり、7月末〜8月上旬が「情報収集→比較検討」を進める好機です。
ステップ①:相談会の前に、家で30分の「準備会議」を
住宅相談会・モデルハウス見学は、行けば行くほど混乱しやすくなります。「なんとなく良さそう」で1日を消費しないために、事前にご夫婦で30分だけ、次の3つを整理しておくことをおすすめします。
1.予算の「上限」と「目標」を1枚の紙に書く
借入希望額、頭金、月々の返済上限(現在の家賃+α)を、数字で書き出します。前回の第2話でも触れた通り、若者夫婦世帯なら住宅ローン控除の借入限度額上乗せが受けられ、共働きならペアローンという選択肢もあります。
2.譲れないもの/譲れるものを、それぞれ3つずつ書く
以前のコラム(「男性は『間取り』、女性は『立地』」)でご紹介した通り、内閣府「住生活に関する世論調査」でも、男女で重視するポイントは異なる傾向が示されています。相談会の前にお互いの優先順位を可視化しておくと、当日の会話が驚くほどスムーズになります。
3.建てる時期の「希望」を月単位で決める
「2027年3月に入居したい」なのか「急がず2028年でもいい」なのかで、選ぶべき動き方が変わります。名古屋市の結婚新生活支援事業は、令和8年4月1日〜令和9年3月31日の支払い分が対象ですから、期間内の契約・支払いスケジュールを工務店に確認する必要があります。
ステップ②:相談会で必ず聞くべき「3つの質問」
モデルハウスを見学するとき、多くの方が「この壁紙、素敵ですね」「キッチンの色は選べますか」といった見た目の話に時間を取られがちです。しかし、新婚のご夫婦がこの夏の相談会で本当に確認すべきなのは、次の3つの構造的な質問です。
質問1:「この家の断熱等性能等級はいくつですか? UA値は?」
第1話でご紹介した通り、名古屋(地域区分6)の断熱等級とUA値は次の通りです。
| 等級 | UA値の基準 |
|---|---|
| 等級4(旧・最高等級) | 0.87 |
| 等級5(ZEH水準) | 0.60 |
| 等級6(HEAT20 G2相当) | 0.46 |
| 等級7(HEAT20 G3相当) | 0.26 |
(出典:国土交通省「住宅性能表示制度における省エネ性能に係る上位等級の創設」)
即答できる工務店・ハウスメーカーは、断熱性能を「標準仕様」として設計している証拠です。答えに詰まるようであれば、その会社の主戦場は他にあると考えたほうがよいかもしれません。
質問2:「補助金申請の代行実績はありますか?」
国のみらいエコ住宅2026事業は、消費者ではなく登録事業者が申請を代行する仕組みです。長期優良住宅75万円・ZEH水準住宅35万円・GX志向型住宅110万円という補助を確実に受け取るには、申請実績のある工務店を選ぶ必要があります。
質問3:「名古屋市の結婚新生活支援事業について、契約書と領収書の整え方を教えてもらえますか?」
この質問への答え方で、その工務店が「地域の制度」にどれだけ精通しているかがわかります。名古屋市の助成は、令和8年4月1日以降の支払分が対象で、土地は対象外・建物のみ対象という細かい制約があります。契約書の書き方によっては、対象外になってしまうケースもあり得ますから、事前に整理しておくべき重要な質問です。
ステップ③:「見学疲れ」で判断力を落とさないために
住宅展示場を1日で4〜5社まわると、夕方には全部が同じに見えてしまう――これは相談者からよく伺うお話です。夏の暑さも重なりますから、判断力の低下は避けられません。
そこで、次の3つを事前に決めておくと、疲れによる誤判断を防げます。
1.1日にまわるのは、多くても3社までにする
2.各社ごとに、上記「3つの質問」への回答を1行でメモする
3.帰宅後、その日のうちに「もう一度話を聞きたい会社」を1社だけ選ぶ
すべての会社と付き合いを続ける必要はありません。「次に呼ぶ1社」を毎回1社だけ絞り込むという運用にすると、2〜3週間で自然と本命の工務店が浮かび上がってきます。
シリーズを終えて ― 新婚のうちに動く理由の総復習
3週にわたってお届けしてきた「名古屋の夏、家を考える」シリーズ。3つのメッセージを最後に振り返らせてください。
第1話:命と安全
名古屋の夏はもう亜熱帯。熱中症救急搬送の38.1%は住居内で発生している。だから、家を建てる最初の一回で選ぶ「断熱等級」が、その後30年の暮らしの安全を決める。
第2話:電気代と補助金
国の電気料金支援は3か月で終わるが、家の断熱と太陽光は30年続く。若者夫婦世帯なら、みらいエコ住宅2026事業で最大110万円の補助金を活用できる。
第3話:行動の3ステップ
8月から名古屋市の結婚新生活支援事業(最大60万円)の申請が始まる。夏休みは、家づくりのタイムラインを一気に進める好機。準備・質問・疲労管理の3ステップで、賢く相談会を歩く。
NKT HOMEの夏の家づくり相談会
NKT HOMEは、名古屋市南区に本社を置く工務店として35年間、名古屋の気候風土に合った高性能住宅を設計・施工してまいりました。長期優良住宅・ZEH水準住宅の設計施工実績を有し、みらいエコ住宅2026事業の補助金申請代行、名古屋市「結婚新生活支援事業」の情報提供、そして無理のない資金計画のご提案まで、新婚のご夫婦の家づくりをワンストップでサポートいたします。
夏休み・お盆期間中も、無料相談会を随時開催しております。「断熱等級について詳しく聞きたい」「補助金の合計額をシミュレーションしてほしい」「土地探しから相談したい」――どんな段階のご相談でも、経験豊富なスタッフが丁寧にお答えいたします。
夏休みの1日が、これから30年住む家の骨格を決めます。「名古屋の夏、家を考える」お二人の新しい暮らしを、NKT HOMEはこの夏、全力でお手伝いいたします。
参考資料・出典
名古屋市「名古屋市結婚新生活支援事業」(令和8年4月1日更新)
https://www.city.nagoya.jp/kodomo/kodomomirai/1033682.html
国土交通省「『住宅省エネ2026キャンペーン』の交付申請の受付を令和8年3月31日から順次開始します」(令和8年3月30日)
https://www.mlit.go.jp/report/press/house04_hh_001335.html
国土交通省「住宅性能表示制度における省エネ性能に係る上位等級の創設」
https://www.mlit.go.jp/common/001585664.pdf
内閣府「住生活に関する世論調査」(平成27年)
https://survey.gov-online.go.jp/h27/h27-juuseikatsu/2-1.html
※本コラムは2026年7月時点の公表情報に基づき作成しています。制度内容は予算や申請状況により変更される場合があります。最新情報は各制度の公式サイトまたはNKT HOMEまでお問い合わせください。
本記事の執筆・監修:NKT HOME 家づくり相談窓口
シリーズバックナンバー
第1話(7月12日掲載):命を守る家、選べていますか
第2話(7月19日掲載):支援は3か月、家は30年
第3話(本記事):夏休みの1日で、家が決まる
