名古屋で土地を選ぶ前に!ハザードマップで必ず確かめたい3つのこと
注文住宅を建てるとき、最初の大きな決断になるのが「土地選び」です。駅からの距離や学区、日当たりなど、気になる条件はたくさんありますが、ぜひ一緒に確認しておきたいのが災害リスクです。
名古屋市が公開している「浸水実績図」には、平成12年9月の東海豪雨をはじめ、8月から10月にかけての豪雨や台風による浸水の記録が数多く掲載されています。台風や秋の長雨が気になる今の時期こそ、土地の災害リスクを見直すよいタイミングです。
今回は、名古屋市や国が公開している情報を使った、土地の災害リスクの調べ方をご紹介します。
名古屋市のハザードマップでわかること
名古屋市は、16の区ごとにハザードマップを公開しています。掲載されている災害の種類は、次のとおりです。
- 洪水
- 内水氾濫
- 高潮
- 地震
- 津波
- ため池氾濫
「名古屋市防災アプリ」を使えば、地点や住所から災害リスクを調べることもできます。国のポータルサイトでもハザードマップは見られますが、名古屋市は、市町村が作成したものが最新かつ詳細であるとしています。
「洪水」と「内水氾濫」は別もの
「洪水」は、大雨で川の水があふれて起こる浸水です。一方「内水氾濫」は、川からあふれるのではなく、まちに降った雨を下水道や水路で流しきれずに起こる浸水のことです。川から離れているから安心、とは限りません。両方のマップを確認しましょう。
国のサイトでは「土地の成り立ち」も確認できる
国土交通省の「ハザードマップポータルサイト」には、さまざまな災害リスクを1つの地図に重ねて表示できる「重ねるハザードマップ」があります。
ここでは浸水想定区域や土砂災害警戒区域などに加えて、「地形分類(土地の成り立ち)」も確認できます。その土地がもともと川沿いの低地なのか、台地なのかといった成り立ちを知ると、その土地が本来持っている自然災害のリスクを把握する手がかりになります。
海に近いエリアは「高潮」「津波」もチェック
名古屋市は伊勢湾に面した都市で、1959年9月の伊勢湾台風では、高潮によって大きな被害を受けた歴史があります。南部など海に近いエリアで土地を探す場合は、洪水や内水氾濫だけでなく、高潮や津波のハザードマップもあわせて確認しておきましょう。
家族の避難計画「マイ・タイムライン」も
名古屋市防災アプリには、台風や大雨のときに「いつ・誰が・何をするか」をあらかじめ決めておく「マイ・タイムライン」の作成機能もあります。新しい住まいの災害リスクがわかったら、家族で避難の計画を話し合うきっかけにもなります。
土地選びで確かめたい3つのポイント
1.想定される浸水の深さと、過去の浸水実績
ハザードマップでは、浸水が想定される区域だけでなく、浸水の深さの目安も確認できます。名古屋市の「浸水実績図」とあわせて見ると、その地域で実際に何が起きてきたかがわかります。
2.土地の成り立ち
「重ねるハザードマップ」の地形分類で、低地か台地かなどを確認しておきましょう。地震のときの揺れやすさなど、浸水以外のリスクを考えるうえでも参考になります。
3.避難場所と避難経路
万一のときに、どこへ、どの道を通って避難するのかも大切です。指定緊急避難場所の位置や、避難経路に危険な場所がないかを確認しておきましょう。
災害リスクは、制度の面でも重視されている
土地の災害リスクは、住まいに関わる制度でも重視されるようになっています。
不動産取引の重要事項説明
2020年8月28日から、不動産取引の重要事項説明で、水害(洪水・雨水出水・高潮)ハザードマップにおける対象物件の所在地を説明することが義務になりました。
国の補助金や住宅ローン減税
みらいエコ住宅2026事業の新築では、土砂災害特別警戒区域などの一部の区域に建てる住宅は、原則として補助対象外とされています。
また、令和8年度の税制改正により、令和10年(2028年)以降に入居する場合、土砂災害などの「災害レッドゾーン」に新築する住宅は、住宅ローン減税の対象外となります(建替えなどは除きます)。
土地を選ぶ段階での確認が、将来の負担にも関わってくるのです。
リスクがある土地でも「備え方」を考えられる
ハザードマップで浸水などのリスクが示されていても、すぐに「この土地はダメ」と決めつける必要はありません。
たとえば、想定される浸水の深さに合わせて基礎の高さを検討する、エアコンの室外機や給湯器などの設備の置き場所を工夫する、といった設計上の対策が考えられます。どの対策が有効かは土地の条件によって異なるため、土地の購入前から建築会社に相談しておくと安心です。
まとめ:土地は「条件」と「安全」の両方で選ぼう
便利さや価格だけでなく、その土地の災害リスクを知ったうえで選ぶことが、長く安心して暮らせる家づくりにつながります。気になる土地が見つかったら、まずは名古屋市のハザードマップや防災アプリで調べてみてください。
NKT HOMEでは、名古屋での土地探しや、土地の条件に合わせたプランづくりのご相談を承っています。「この土地に建てるなら、どんな工夫ができる?」といったご相談も、お気軽にどうぞ。
※本コラムの内容は2026年10月時点の公的機関の公表資料にもとづいています。ハザードマップは見直されることがありますので、最新版をご確認ください。
参考:名古屋市「ハザードマップ」 / 名古屋市「浸水実績図」 / 国土交通省「ハザードマップポータルサイトを活用して災害に備えよう」 / 国土交通省「水害ハザードマップにおける対象物件の所在地の説明を義務化」 / みらいエコ住宅2026事業「新築住宅の立地等の除外要件」 / 国土交通省「住宅ローン減税等の延長・拡充」
