【前編】マンションから一戸建てへ|名古屋で戸建てを選ぶ30代が増えている理由

「マンションにするか、戸建てにするか」――。

マイホームを検討する30代夫婦の多くが、一度は悩む選択ではないでしょうか。名古屋市では、マンションと戸建ての住居比率がほぼ50:50。どちらも根強い人気を持つ中で、最近は特に「戸建て」を選ぶ30代が増えているといわれています。

実際、愛知県の調査によれば、現在持ち家を所有していない30代を中心に、住宅の一次取得者層の持ち家取得意欲は根強く、全体の約7割が「持家」を選好すると答えています。さらに、コロナ禍以降のライフスタイルの変化によって、住まいに求めるニーズも大きく変わってきました。

この記事では、なぜ今、名古屋で戸建てを選ぶ30代が増えているのか。そのリアルな理由を、メリット・デメリットの両面から多角的に解説します。前編では、コロナ禍以降の変化と戸建てを選ぶメリットを中心にお伝えします。

1. コロナ禍以降に変わった「住まい」への価値観

2020年のコロナ禍を境に、私たちの暮らし方は大きく変わりました。リモートワークの普及、おうち時間の増加、そして「密を避ける」という新しい生活様式。これらの変化は、住まい選びにも大きな影響を与えています。

リモートワークで求められる「ワークスペース」

在宅勤務が当たり前になった今、自宅に仕事専用のスペースを確保したいというニーズが急増しました。マンションでは限られた間取りの中で書斎やワークスペースを確保するのが難しいケースも多く、「もう少し広い家が欲しい」と考える方が増えています。

戸建てなら、2階の一室を書斎にする、あるいは将来的に間取りを変更してワークスペースを作るといった柔軟な対応が可能です。

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家族で過ごす時間が増え、「広さ」と「快適性」が重要に

コロナ禍で外出が制限される中、家族全員が一日中家にいる時間が増えました。子どもがオンライン授業を受け、親はリモートワーク、そして家事や食事の準備......。狭い空間では、お互いの生活音が気になったり、プライバシーの確保が難しかったりと、ストレスを感じることも少なくありません。

戸建てなら、子ども部屋と親の寝室、リビングをしっかり分けることができ、家族それぞれが快適に過ごせる空間を確保しやすくなります

「庭」や「屋外スペース」の価値が再認識された

外出自粛で公園にも行きづらかった時期、「自宅に庭があったらいいのに」と感じた方は多いのではないでしょうか。子どもが思いっきり遊べる場所、ガーデニングを楽しむスペース、BBQやプールを楽しめるプライベートな屋外空間――。戸建てならではの「庭」の魅力が、改めて見直されています。

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「密」を避けたい、共用部分が少ない住まいへ

マンションでは、エレベーター、エントランス、廊下といった共用部分で他の住民と顔を合わせる機会が多くあります。コロナ禍以降、こうした「密」になりやすい空間を避けたいという意識が高まり、独立性の高い戸建てへの関心が高まりました

郊外の戸建てという選択肢が現実的に

リモートワークが定着したことで、「毎日通勤する必要がない」という方も増えました。その結果、名古屋市中心部ではなく、緑区や天白区、日進市、長久手市といった郊外エリアで、広い土地を手に入れて戸建てを建てるという選択肢が、より現実的になったのです。

2. 名古屋で30代が戸建てを選ぶ理由【メリット編】

では、具体的に戸建てのどんな点が魅力なのでしょうか。ここからは、30代夫婦にとって特に重要な4つのメリットを詳しく見ていきましょう。

【メリット1】ランニングコストを大幅に削減できる

マンションと戸建ての大きな違いの一つが、毎月の「固定費」です。

マンションに住む場合、住宅ローンの返済に加えて、以下のような費用が毎月必ずかかります。

  • 管理費:名古屋圏の平均は約15,680円/月(約70㎡の場合)
  • 修繕積立金:名古屋圏の平均は約11,401円/月
  • 駐車場代:名古屋市内では月1万円~2万円程度

これらを合計すると、月額約2.7万円~4.7万円、年間で約32万円~56万円の固定費がかかることになります

一方、戸建ての場合、これらの費用は基本的に不要です。修繕費用は将来的に必要になりますが、自分でタイミングや金額をコントロールできるため、計画的に積み立てることができます。

30年間のシミュレーション:差額は1,000万円以上

仮に30年間住み続けた場合、マンションの管理費・修繕積立金・駐車場代だけで、約960万円~1,680万円の支出が発生します。戸建てでも外壁や屋根のメンテナンス費用(10~15年ごとに約100万円~200万円)はかかりますが、それでも総額で見れば、戸建ての方が大幅にコストを抑えられる可能性があります。

特に名古屋は車社会。多くの家庭で車が必須となる中、駐車場代がかからないというのは、戸建ての大きなメリットです。しかも戸建てなら、2台、3台と複数台駐車できるスペースを確保できることも珍しくありません。

【メリット2】子育て環境が格段に良い

30代のご夫婦にとって、子育てのしやすさは住まい選びの最重要ポイントの一つでしょう。戸建ては、子育て世帯にとって非常に魅力的な環境を提供してくれます。

騒音を気にせず、のびのび育てられる

マンションで小さな子どもを育てる際、最も気を使うのが「音」の問題です。子どもが走り回る音、泣き声、おもちゃを落とす音......。下の階や隣の部屋への配慮が常に必要で、「静かにしなさい!」と叱ることが増えてしまうことも。

戸建てなら、そんな心配は大幅に軽減されます。子どもが元気に走り回っても、音を気にする必要がありません。親子ともにストレスが減り、のびのびとした子育てができます。

庭があれば、遊び場が家の中に

戸建ての大きな魅力が「庭」です。プールやトランポリン、砂場遊びなど、家にいながら外遊びができるのは、子どもにとって最高の環境です。また、ペットを飼いたいと考えているご家庭にとっても、庭があることは大きなメリットになります。

収納スペースが豊富

子育て世帯は、ベビーカー、チャイルドシート、おもちゃ、季節の衣類など、とにかく荷物が多いもの。マンションでは収納スペースが限られていることが多く、部屋が散らかりがちです。

戸建てなら、小屋裏収納、ウォークインクローゼット、土間収納など、豊富な収納スペースを確保しやすく、すっきりとした暮らしが実現します。

名古屋郊外は子育て支援が充実

名古屋市の郊外エリア、特に緑区、天白区、名東区は、子育て世帯に非常に人気があります。

  • 緑区(徳重エリア):ファミリー層に特化した街づくりが進み、公園や学習施設、病院が身近に揃っています。名古屋市内でトップの人口を誇り、子育て支援制度も充実。
  • 天白区:天白川を中心に緑豊かな公園が点在し、落ち着いた住宅街が広がります。文教地区として街全体が整備されており、教育環境が良好です。
  • 名東区:教育レベルの高さと治安の良さで知られ、子育て世代から厚い支持を集めています。人口増加に伴い小学校も増設され、子育て支援も充実。

これらのエリアは、戸建ての供給も豊富で、名古屋市中心部に比べて手頃な価格で広い土地を手に入れることができます

【メリット3】自由度が高く、ライフスタイルに合わせて変化できる

戸建ての魅力は、何と言っても「自由度の高さ」です。

間取り変更・リフォームが自由

マンションでは、管理組合の規約により、リフォームに制限があることがほとんどです。壁を取り払って広いリビングにしたい、子ども部屋を増やしたいといった希望も、構造上の制約で実現できないことがあります。

一方、戸建てなら、基本的に自由にリフォームが可能です。子どもが小さいうちは広いリビングで過ごし、成長したら個室を増やす。将来、親との同居が必要になったら、1階に寝室を増設する――。ライフステージに合わせて柔軟に間取りを変えられるのは、戸建てならではのメリットです。

将来の建て替えも可能

建物は年月とともに老朽化しますが、戸建ての場合、土地が自分のものであるため、将来的に建て替えることも可能です。30年、40年後に建物が古くなっても、土地は残ります。次世代に引き継ぐこともでき、長期的な資産形成につながります。

外観・外構も自分好みに

門扉、フェンス、庭のデザイン、外壁の色――。戸建てなら、家の外観や外構も自分の好みにカスタマイズできます。ガーデニングを楽しんだり、ウッドデッキを作ったり、DIYで自分だけの空間を作り上げる楽しみもあります。

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【メリット4】土地という「資産」が残る

戸建てとマンションの資産価値について、よく「どちらが有利か」という議論がありますが、大きな違いは「土地の所有」です。

建物は減価するが、土地は残る

建物の価値は、築年数とともに減少していきます。税法上、木造住宅の耐用年数は22年とされており、築20年を超えると建物の評価額はほぼゼロに近くなります。

しかし、土地の価値は基本的に維持される、あるいは立地によっては上昇する可能性もあります。名古屋市は人口が安定しており、特に緑区、天白区、名東区といった人気エリアでは、地価が安定・上昇傾向にあります。

マンションは土地が「按分」される

マンションの場合、土地は全住民で按分して所有する形になります。たとえば100戸のマンションであれば、土地全体を100分の1ずつ持つイメージです。そのため、仮に土地の価値が上がったとしても、その恩恵は限定的です。

一方、戸建てなら、土地全体が自分のものになります。将来、その土地の価値が上がれば、資産としての価値も高まります。

売却や賃貸もしやすい

名古屋市郊外の戸建ては、ファミリー層からの需要が高く、売却や賃貸もしやすい傾向にあります。ライフスタイルの変化に応じて住み替えを検討する際も、選択肢が広がります。

前編のまとめ

ここまで、コロナ禍以降の変化と、戸建てを選ぶ4つの大きなメリットについて解説してきました。

  • ランニングコストが大幅に削減できる
  • 子育て環境が格段に良い
  • 自由度が高く、ライフスタイルに合わせて変化できる
  • 土地という「資産」が残る

これらのメリットを見ると、「やっぱり戸建てがいいかも」と思われた方も多いのではないでしょうか。

しかし、戸建てにも当然、注意すべき点やデメリットが存在します。また、「マンションの方が向いている」という方もいらっしゃいます。

後編では、戸建てを選ぶ際の注意点とデメリット、そして「マンションと戸建て、あなたに合うのはどっち?」という視点で、最適な選択をするためのポイントをお伝えします。

さらに、NKT HOMEで実現できる理想の戸建て暮らしについてもご紹介します。

後編は来週公開予定です。ぜひお楽しみに!

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